シャドーイングってどのくらい続ければ効果が出るの?
なるべく早く効果を出したいんだけど…
そんな疑問を解決します。
シャドーイングの効果が出るまでの期間は3か月が目安です。ただし、正しいやり方で継続するのが前提です。
- シャドーイングの効果が出ない原因
- 正しいシャドーイングのやり方
- うまくできない時の対処法
なるべく早くシャドーイングの効果を出すために、失敗につながりやすい要因は解消して勉強を継続しましょう。
「早く効果を出したい」「長くやっているのに効果が感じられない」
そんな方には、プロがシャドーイングの添削をしてくれる「シャドテン
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シャドーイングの効果が出るまでの期間
シャドーイングの効果が出るまでの期間は、3ヶ月が目安です。早い人だと1ヶ月続けた頃から聴こえてきやすさが変わってきます。
もちろん、1日の勉強時間によっても変わります。1日15分〜30分のシャドーイングで3ヶ月くらい、時間が少なければ期間は延びますし、多ければ短くなりやすいです。(時間をかけた分短縮できるものでもないですが)
わたし自身は2ヶ月経った頃に、以前は全く聞き取れなかった動画が聞き取れる!と気付いて嬉しくなりました
シャドーイングの勉強法自体は効果があるという研究結果が出ていますので、正しいやり方で続ければ効果が出るのは間違いありません。
週に1回3時間やるより、1日30分を毎日続けよう!
シャドーイングで得られる効果
シャドーイングで得られる効果は、以下の3つがあります。
- リスニング力向上
- スピーキング力向上
- 発音の改善
「英語学習の科学」という本の中では、シャドーイングは次の4つの処理操作を同時に行う勉強法だと書かれています。
シャドーイングの4つのプロセス | |
---|---|
①音声知覚 | どんな音声が聞こえてきたかを知覚すること |
②文法・意味処理 | 文の意味内容を理解すること |
③発音(発声) | ①・②と並行して、聴き取ったインプット音声を即座に声に出すこと |
④聴覚フィードバック | ③で出した音声を、自ら聞いて確認すること |
本には「①・②を行うことでリスニング力、③・④を行うことでスピーキング力の向上が見込めます」とあります。
聞こえてきた音声と、自分の頭の中でする発音(覚えている発音)が一致しないと聞き取れないのですが、2つの音を一致させるためにシャドーイングは特に効果的なのです。
また、発声するときになるべく音声と同じように話せるよう真似をすることで、発音が良くなる実感もあります。
シャドーイングの効果が出ない原因
シャドーイングの効果が出ない原因は3つが考えられます。
全体量が足りない
まずはそもそもやる量が足りていないこと。上達に練習量は欠かせません。英語に限らず、スポーツでも楽器でも同じですよね。
全体量を増やすには、1日にかける時間を増やすか、期間を延ばすしかありません。勉強の優先順位に応じて勉強中心の生活にするか、長期スパンで継続するか考えましょう。
どちらにせよ積み上げていくしかない!
1つの素材に対するやり込みが足りない
1つの音声に対して数回シャドーイングをしただけで次々新しいものに手をつけていませんか?
完成度30%のものを何個も重ねたところで、なかなか上達には繋がりません。1つの音声を完コピするくらいの気持ちでやり込んだ方が、細かい部分にも意識がいき、結果に結びつきやすいです。
とはいえ、途中で飽きて嫌になってしまっても意味がありません。どうしてももう嫌だと思ったら、新しい音声に移ってOKです。
うまくできていると思い込んでいる
自分ではうまくできていると思っているけど、実はそうじゃなかったということも考えられます。これを防ぐ方法は2つ。
- 録音して自分で聞いてみる
- 他の人に聞いてもらう
です。
自分で聞いてみる
録音はスマホを使って手軽にできるのでおすすめです。
自分の声を聞くのはあまり良い気持ちがしないかもしれませんが、ついていけていないところ、発音がおかしいところなどが一目瞭然です。
他の人に聞いてもらう
もう一つは他の人に聞いてもらう方法。できていないところを客観的な視点から指摘してもらえますし、アドバイスももらえるのは自分1人ではできない大きなメリットです。
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オンライン英会話をやっているなら、フリートークのレッスンでシャドーイングを見てもらうのも有りですね。
人に教えてもらうと、なんだかんだ早いですよね
シャドーイングの詳しいやり方
シャドーイングのやり方自体が間違っていると、効果も出にくいです。
ここからは、シャドーイングのやり方を5ステップで解説します。
初・中級者はいきなりシャドーイングをしても付いていけず、途中で挫折してしまう可能性があります。説明する順序で少しずつ口を慣らしていくのがおすすめです。
STEP1:スクリプトを理解する
まずはスクリプトの内容を理解します。
チェックするのは、
- 知らない単語
- 意味は知っているけど発音が怪しい単語
- 文の構造(主語と動詞、修飾と被修飾など)
文章を前から読んでも理解できるよう、引っかかる部分をなくします。
もっと詳しいやり方を知りたい方は「精読をするメリットと具体的なやり方【実例ノート写真付き】」の記事をどうぞ。
STEP2:音読する
次に、スクリプトを音読して口慣らしをします。
最初はゆっくり読みながら、発音が怪しいところ、意味が取れないところがないか確認していきます。引っかかる部分があれば再度調べましょう。
最初から最後までスムーズに読めるようになったら、音読のステップは完了です。
STEP3:オーバーラッピングをする
続いてオーバーラッピングをします。オーバーラッピングは、
- スクリプトを見ながら
- 音声を聞いて
- 音声と同じスピードで声に出して読んでいく
こんな勉強法です。
このステップは飛ばしていきなりシャドーイングをやっても良いですが、ついていけない場合はオーバーラッピングを先にやるのがおすすめ。音声のスピードやイントネーションに慣れるので、シャドーイングがやりやすくなります。
始める前に、読みやすくなるようスクリプトに以下4点を書き込んでおくのも良いです。イントネーションや強弱を真似しやすくなります。
- 音声の区切り(少し間が空くところ)
- 特に強く読まれるところ
- 読まれない(聞こえない)単語
- 音が繋がるところ(リンキング)
上記を書き込んだ実際のわたしのノートは以下です。
オーバーラッピングの詳しいやり方は、「オーバーラッピングのやり方を丁寧に解説。初心者向けのコツも!」もみて見てください。
STEP4:シャドーイングしながらスピードに慣れる
ここからがいよいよシャドーイングです。シャドーイングのポイントは、
- スクリプトは見ず、
- 音声を聞きながら、
- 数秒遅れで聞こえた音声を真似して声に出す
です。まずはスピードに慣れましょう。
オーバーラッピングが音声通りの速さででできても、スクリプトがなくなると体感速度は速くなり、最初はついていけないことも。
何度かやってみてついていけない部分があれば、スクリプトを確認し、ついていけない箇所を何度か読んで慣らします。オーバーラッピングに戻るのも有りです。
単語を読み飛ばしたりすることなく、スピードについていけるようになったら次のステップです。
STEP5:強弱や抑揚を真似しながらシャドーイングする
スピードに慣れたら、強弱やイントネーションも真似してみましょう。強く読まれる単語、語尾が上がっているところなどを意識しながら、音声と同じように話せることを目標にします。
話している人になりきってやってみましょう!
意気込まずともシャドーイングができるようになったら完成です。
シャドーイングを行う時の注意点
シャドーイングを行うときに注意してほしいことは2つあります。
スクリプトの意味を理解できないままやらない
シャドーイングをする前に、知らない単語や意味が取れない文はなくしておくようにします。
シャドーイング自体は、全く意味がわからない文章を使ってもできる勉強法ではあります。ただ、意味がわからないままやるのはすごくもったいないです!
何回も繰り返し読むので、知らなかった単語も定着しやすくなります。イントネーションを真似するのも、意味がわかってやっていた方が気持ちが込めやすいです。
一手間ではありますが、スクリプトを理解してからシャドーイングするようにしましょう。
レベルに合った教材を選ぶ
レベルに合った教材を選ぶのも大切です。
知らない単語が多すぎたり、スピードが早すぎたりする音声を選ぶと、なめらかにシャドーイングできるようになるまでかなりの回数が必要になります。
どうしてもこの音声でやりたい!という熱量があるなら良いのですが、なかなかうまくできないと途中で嫌になって勉強自体から遠ざかってしまう可能性も。
特に最初のうちは、少し簡単だと思うくらいのレベルで良いです。
うまくできない時の対処法
シャドーイングがうまくできない理由は、
- 速くて間に合わない
- 日本語っぽい読み方から抜け出せない
この2つが多いです。それぞれ対処法を紹介します。
発音を確認する
まずは、音声についていけない箇所をよく聴き、どんな風に発音しているかを確認します。
- 読まれていない単語
- 繋がって別の音に聞こえる箇所
- 発音変化している箇所
はありませんか?例えば、
- water:ゥワーラー(“t“の音が“l“に)
- first of all:ファースタブル(firstの“t”とofの“o”、ofの”f”とallの”a”が繋がる)
- I like him:アイライキム(himの”h”は発音されず脱落する)
のような、発音変化のルールは知らないと聞き取れません。
発音ルールを勉強するには、以下のyoutubeがすごくわかりやすくまとまっていておすすめです。
速度を調整する
発音の変化を確認してもついていけない場合は、再生速度を×0.8倍や×0.9倍にして練習します。できるようになったら徐々に上げていきましょう。
ただ、YouTubeやPodcastを使う場合、
- YouTube:1.0倍の次にゆっくりなのは0.75倍
- Apple Podcasts:1.0倍の次は0.5倍
と再生速度の調整があまりできません。※Google Podcastなら0.1刻みで再生可、Spotifyは0.8倍速有り
速度調整ができるアプリを選ぶか、最初から速度調整が細かくできる音声素材を使うと良いです。
発音の教材を1冊やる
日本語と英語の発音にはいくつか違いがあります。
代表的なものだけでも、
- 日本語:抑揚が少ない、母音と子音が1セットで1音
- 英語:強弱はっきり、子音だけでも発音する
などがあります。これを解消するには、発音の本を1冊やるのがおすすめです。
発音記号が読めない方におすすめなのは「英語耳」。発音の参考書としては1番といっても過言ではないくらい有名な本です。
日本語のようなのっぺりした発音から抜け出したい方には、「英語喉」がおすすめ。英語では口ではなく喉で発音しているそうで、喉を使った発声方法が練習できます。
最初はうまく発音できなくて難しいのですが、のっぺりさが抜け、話す英語の音に深みが出る気がします。
すきま時間でシャドーイングするためのヒント
シャドーイングは音声が聞けて声が出せればできるので、すきま時間にやりやすい勉強法です。
ちょっとした時間にシャドーイングをするためには、音声をすぐ聴けるようにしておくのがおすすめです。
例えば、
- 音声はタブレットやスマホ等複数の媒体で再生できるようにしておく
- ワイヤレスイヤホンを常に持ち歩く
などの工夫ができます。
複数の媒体で準備してあると、子どもにタブレットを取られてもスマホが使えるのでイライラしません。
イヤホンを片耳にだけ付ければ、子どもがおとなしくテレビを見ている間に、子どもの様子も見つつサッとシャドーイングなんてことも。
キッチンで立ちながらでも車の中でも、30秒ほどの音源なら1分あれば1〜2回はシャドーイングができますし、すきま時間は活用しやすいです。
あれこれお試ししながら、できるタイミングを探していきましょう。
シャドーイングの効果を出すには正しく継続することが大事
シャドーイングの効果を出すには、正しいやり方で継続することが絶対的に大事です。
どちらの要素が欠けても、効果が出るまでの期間は延びてしまいます。
行き詰まった時にはオンライン英会話などのサービスの力も借りつつ、コツコツ積み重ねていきましょう。
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